1997年4月3日はゴミ出し日だった。俺の部屋(下宿の約5畳間)には、ベットの方にゴミ箱、机の方に段ボールを置いて、ゴミを「収集」しているが、いつもはビニール袋をしいておく段ボールに、今日はしくのを忘れていた。そこでビニールをしいてゴミの処理をしていたとき、ふと間違えて(段ボールに)電池を入れていたことに気がついた。俺は京都では電池をどこに捨てればよいか分からず、今まで2年間捨てないことにしていた。でもこのまま放置するわけにもいかない。
勉強にも疲れたし、今日は俺の電池から出発してゴミについて調べてみようと思う。
ちなみにここも火・木・金の9〜4時(除・昼)しか受け付けていない。京都のゴミの怪しさが最初からうかがえていた・・。
ここで当然大きな疑問がわく。京都は有害この上ない電池を回収出来ていないのではないだろうか、と。
そこで俺は京都の電池回収率を調べてやろう、と思い立った。それなら早速電池を集めているという左京区役所(075−771−4211)に電話だ。
それではその「左京清掃事務所」に尋ねるべし、ということで電話。単刀直入に「電池の回収率」を聞いてみるが、これについては全く把握していないとのこと。仕方ないので電池の市としての回収量だけ教えてもらう。1995年度で8410kg、96年度の1月迄で9680kgだそうだ。少し少ない気がするが、電池は小さいからこんなもんかなあ、と思って電話を切った。
でもやっぱ面倒な京都市の方式では回収率は高いはずがない、と思い、同じ政令指定都市で、ゴミの分別収集が進んでいるとこと比較してみよう、と俺は考えた。そこで、俺の出身の広島市(082−245−2111)をターゲットに選び、電話してみた。広島は人口110万、京都が145万だから、広島の方が電池の回収量は少なくなければならない。果たして、結果はいかに・・・。
1995年度の市が把握している、家庭から出た電池の量は213トン。京都と単純比較で23.3倍、人口による補正をすると約33倍の回収量となった。
もし京都と広島の人が同じだけ電池を使用しているなら、約272トンの電池が「普通のゴミ」として捨てられていることになるのだ。
都市名 | 人口 | ゴミ分別 | 電池のゴミ回収法 | 電池回収量 | ||||
京都市 | 145万 | 普通ゴミ | かん・びん | 大型ゴミ(電話) | 電池(区役所) | 区役所持参 | 8.4トン | |
広島市 | 110万 | 可燃ゴミ | 不燃ゴミ | 資源ゴミ | 大型ゴミ | 有害ゴミ | 月2回有害ゴミの一部として | 213トン |
その後、環境庁や(社)日本乾電池工業会にも電話していろいろ尋ねようとしたのですが、特に後者が「併合問題に関しての会議中」ということで、4月3日の調査は終了。とりあえず、京都市がやばい、という結論は得られたので、まあいいだろう。
結局、俺のような者の果たすことの出来る役割は・・・
尚、広島市では有害ゴミとされる蛍光灯は京都では普通ゴミとして出せるそうである。この辺もあやしい。
俺は京都は好きだ。でも京都市がますます嫌いになった一日だった。
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