執筆2006年5月10日
知ってましたか?既に日本では、2005年の段階で、「年間1万人」の「弁護士」が誕生していた!ってことを。
「藤本大学」では、2004年4月より、既に「日本の50大法律事務所」のデータを掲載するなど、最新の法曹界を取り巻く事情に関するデータを掲載してきました。しかし、これに留まらず、様々な観点からのデータを掲載することが、真の司法制度改革及びその理解には不可欠であること考え、今後不定期に、日本の司法制度改革と関係があると思われる「データ」を掲載していくことにします。
その「50大事務所」につぐ「第2段」としては、良く弁護士の人数の問題が少なすぎる、ということが言われますので、隣接法律職の人数を調べてみたので、これを掲載しようと思います。隣接法律職とは、簡単に言えば、他国(米国など)では「弁護士」の仕事となっているが、我が国では弁護士以外の「専門職」となっている職業のことで、具体的には、税理士、弁理士、司法書士、行政書士、社会福祉労務士が該当します(会計士は他国でも会計士として存在しています)。これらは、例えば米国ではまさにLawyerの仕事か、またはLawyerが別途資格を取得してなることができる仕事となっています。
この人数を抜きにして「弁護士が足らない」といって他国のLawyer数と比較しても無意味です。是非この人数を知って貰いたい。それと、これらの隣接法律職の制度改革なくして弁護士だけいじっても無駄です。これら隣接法律職を含めた全体で、日本の法制度が支えられているからです。
たいしたデータではありませんが、是非この数字が示す意味を、味わって欲しいです。下記に示すとおり、2005年の段階(弁理士は2004年)での合計合格者数は8769名。これに2005年の司法試験の1500名を加えれば既に日本で、年間1万人の「弁護士」が誕生している、また、既に18万人を越える「弁護士」が日本にいる(下記隣接職の単純合計で16万1656名)っていえますよね。そうです。それが真実なのです。そして、これらの隣接法律職のうち、税理士・弁理士に当然になることのできる「弁護士」という資格が、いったいどういう数と地位にあればいいか、皆さんも考えて見て下さい。
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